
私がマーケティングの本質を深く理解するようになったきっかけは、オーストラリアへのビジネス留学でした。
経済とマーケティングを専攻し、日々多くのケーススタディやプレゼンを行う中で、「売れる仕組みとは何か」を実践的に学ぶ機会に恵まれました。
特に印象に残っているのは、「マーケティングとはモノを売ることではなく、“売れる状態”をつくることだ」という考え方です。
つまり、商品やサービスが自然に手に取られ、選ばれる流れをどのように設計するかが重要なのです。
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消費者の本質を理解するためには、現場と向き合うこと

実際に、私自身も海外でレストランを運営しながら、何度も断られる経験や、現場での提案・失敗を重ねてきました。
このような経験を通じて、消費者の行動や心理を肌で感じることができました。
机上の空論ではなく、現場で得られる「生の声」こそが、マーケティングにおける最大のヒントになります。
「なぜこの商品が選ばれないのか」「どうしたら自然と注文したくなるのか」――このような視点で試行錯誤を続けることが、売れる仕組みの第一歩だと実感しております。
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ゴールから逆算する思考の重要性

マーケティングにおいて最も大切なのは、「目的を先に決めること」だと考えております。
手段から入ってしまうと、方向性がぶれたり、途中で迷ってしまうことが多いためです。
例えば私の場合、レストランの月商を800万円、年商1億円に設定し、
そのゴールから逆算して「何をどのように売るべきか」を計画いたしました。
このように最初に目標を定めておけば、取るべき施策や使う予算、人員配置などが明確になり、ブレのない戦略を立てることが可能になります。
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アイデアは「掛け合わせ」が鍵
新しい発想や企画を考える際には、私は常に「掛け合わせ」を意識しております。
例えば、日本で大ヒットした「うんこドリル」は、「小学生の笑えるワード」と「勉強=ドリル」という堅いイメージを組み合わせることで、
「難しさ」や「めんどくささ」を笑いに変え、子どもたちが自然と学べる教材として爆発的に支持されました。
このように、誰に・何を・どのように届けるかを明確にし、「笑える+学べる」という軸で売り方を工夫することで、大ヒットを生み出すことができるのです。
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Aを売るならBを売れ、という考え方
マーケティングの名言の一つに「Aを売るならBを売れ」という言葉がありますが、これは非常に汎用性が高く、私自身も日々実践しております。
たとえば、保険業界では高額な商品はなかなか契約に至りにくいものです。
ですが、掛け捨て型の医療保険など、手を出しやすい低価格商品から入ることで、
信頼関係を構築した後に本当に売りたい商品に繋げていく、という手法は非常に効果的です。
私のレストランでも同様に、まずは安価なおつまみを提供することで「入りやすさ」を演出し、
その後に自然とビールや肉料理といった高単価商品をご注文いただけるようなメニュー設計を行っております。
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人間の悩みは「健康・人間関係・お金」

多くのビジネスの根底にあるのは、人間の悩みです。
特に「健康」「人間関係」「お金」に関する悩みは、誰もが何かしら抱えていると言われています。
だからこそ、日々自分の内面と向き合い、「自分は何に不安を感じているのか」「何を解決したいと思っているのか」を見つめ直すことが大切です。
この内省の習慣は、他者に対する提案やマーケティングにも応用が利きます。
「お客様は何に悩み、何を求めているのか?」を考え抜くことが、最も強いマーケティング手法となるのです。
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まとめ|マーケティングの本質は「相手理解」と「逆算思考」

マーケティングは小手先のテクニックではなく、
誰のために・何を・どのように届けるかという「設計」と「姿勢」にこそ本質があります。
• 現場から得られる生の声を大切にする
• ゴールから逆算して行動を決める
• 掛け合わせでアイデアを生み出す
• お客様の悩みに寄り添う
この積み重ねこそが、売れる仕組みをつくる最大のヒントだと、私は信じております。
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